フルメンテナンスは本当に得?
先日、お客さまより「エレベーターがついているマンションのオーナーになった。今までのメンテナンス契約はフルメンテナンスだったということだが、それが現状で得なのか知りたい」という相談を受けました。
結論から言うと、「必ずしも得とは限らないが、条件によっては合理的」とお応えさせて頂きました。
エレベーターオーナーの立場で考えると、フルメンテナンス契約には安心とコストのトレードオフがあります。
【フルメンテナンス契約とは】
まず最初に、フルメンテナンス契約について簡単に言うと、「修理費込みの定額保険型契約」と説明することが出来ます。
通常含まれるもの
・定期点検
・消耗部品交換
・故障修理
・主要機器交換(制御盤・モーターなど ※契約範囲による)
つまり壊れても追加請求が出にくい契約です。
【フルメンテナンスが得になるケース】
次のようなマンション等の建物ならフルメンテナンス契約は合理的です。
1. 築20年以上
この時期からインバータ、御基板、ドア装置が不具合が顕在化して壊れ始めるケースが多いです。
例えば制御基板交換(70〜150万円)、ドアモーター(40〜80万円)と試算した場合、これが契約内になるなら元が取れるといえます、
2. メーカー保守を行っている
メーカーは部品価格が高いのでフルメンテナンス契約にしておくと、部品代の高騰リスクや急な故障による支出リスクを避けられるといえます。
3. 管理の手間を減らしたい
オーナーが一番楽なのは「全部任せる」ことだと思います。平素何ごともなくエレベーターが動いているときはその便利さを実感することは少なくないのですが、いざ故障時には生活が一気に不便になるため、エレベーター利用者からの不満やクレームが一気にオーナーに向きます。
そんな緊迫した中、「見積」→「判断」→「承認」→「施工・対応」は精神的な負担が大きくなるものですが、その心配をする必要がほぼ無くなります。
【フルメンテナンスが損になりやすいケース】
逆にこういう場合はPOG契約(点検+修理別)の方が得なことが多いです。
築10年以内のエレベーターであれば、突発的な故障はほぼ出ません。その間のフルメンテナンス契約とPOG契約の差額が出ますが、それを今後のプール金と出来なければ損になると言えます。
【実は一番多い“損パターン”】
マンションのオーナーさまから時々聞くお話が、「『築年数がある程度経過したエレベーター+フルメンテナンス契約」なのにリニューアル予定がない』というケース。理由としては、古い機種は部品供給終了であったり、電子基板修理不可となったりしているからです。この場合、故障したとしてもフルメンテナンス契約対象外になることがあります。
「べき論」からすると、故障部品交換対応が出来なくなる前に、POG契約への切り替え及びリニューアル工事の実施提案をすべきなのですが、保守業者の様々な理由により実施されないことも耳にします。
そうして、いざ故障した先、長期間安くないフルメンテナンス契約を続けてきたのに、「部品がないのでリニューアル工事をするしかないです」という事態に陥るのです。
【まとめ 私見的おすすめ】
・築0〜15年→ POG契約
・築15〜25年→ フルメンテナンス契約 ※但し、20年を過ぎたエレベーターは部品供給停止となることが多いので、保守会社がフルメンテナンス契約を締結しない場合も多いです。
・築25年以上→ リニューアル計画+POG契約
エレベーターメーカーや、機種、経過年数によって耐用年数や部品供給停止も様々です。
分かりにくいところもありますので、気になることがございましたらお声がけください。
お客さまのご資産の価値を上げることを一緒に考えます。
ADEKAT Assistsではお客さまの建物に関する資産価値向上を提案させて頂いております。「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。
阪神間(大阪府~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・建物修繕などについてご不明点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

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