エレベーター事故の原因に関する考察
エレベーター事故(業界的には「故障」も「事故」と呼ぶことが多いです)は偶発的に起こるものは少なく、その大多数には多かれ小さかれ原因があります。
エレベーター事故の原因は大きく分けると
・機械故障
・設計・経年劣化
・外部要因
に整理できます。
【機械故障】
■ドア装置の故障
実際の事故・トラブルの多くはここです。
原因:ドアモーター劣化、ドアレール摩耗、センサー不良、ドアロック不良、ドア周辺への異物挟まり
起きる事故:ドアに挟まれる、ドアが閉まらない
エレベータートラブルの約7割がドア関係と言われています。
■制御装置の故障
最近増加傾向にあるトラブルです。
原因:制御基板の劣化、電子部品の寿命、半導体故障
起きる現象:突然停止、階に止まらない、誤作動
制御基板は使用頻度やメーカー・機種によっても差がありますが10〜15年で故障率が急増します。
■ワイヤーロープ劣化
ワイヤーロープ巻上式エレベーターの場合に発生するトラブルです。
原因:ロープ摩耗、錆、巻上機の綱車の摩耗、条痕の発生による滑り、張力不均衡
起きるトラブル:異音、走行不安定など
ただしワイヤーロープは安全率12倍以上なのでロープ切断事故は極めて稀です。映画などでロープが切れてエレベーターかごが落下する場面があったりしますが、映画の中だけの話だと思ってください。
■安全装置の作動
意外ですがこれも多いです。(エレベーター業界では、安全装置が作動して止まった場合でも結果としては「事故」と呼称されます)
例えば、調速機作動、非常停止、地震感知器など安全装置が働くとエレベーターは停止します。
エレベーターは暴走運転を防止する見地から、何かあると「安全に止める」という仕組みになっています。ところがこれが閉じ込め事故の原因になることがあります。
【設計・経年劣化】
25年を超えると制御盤(基板系)、巻上機、ドア装置(基板、モーター)など複数部品が同時に寿命を迎えます。この時期は故障の連鎖が起きやすい時期に入ってきます。
巻上機などの駆動部分は比較的長寿命といえますが、制御系は365日24時間通電しているため経年による故障リスクが高い部分です。
パソコンやスマートフォンの電源を入れたとき、突然画面が暗くなって二度と立ち上がらなくなった経験がある方もいらっしゃることでしょう。
エレベーターもこれらと同じ精密機械なのです。
【外部要因】
例えば、地震、停電、落雷、浸水などの天候によるもの。特に日本は地震や台風による停止が多い国です。
大震災やゲリラ豪雨、台風などによるエレベーター停止のニュースを聞かれたことがある方も多いでしょう。
一概に言うことは出来ませんが事故の構造としては、経年劣化と設計の古さが重なると起こりやすい傾向にあります。
【オーナーが一番知るべきこと】
エレベーター事故の多くは突然ではなく予兆があります。例えば異音・異臭、ドアの動きが遅かったりガタガタしていたり、もしくは停止位置が上下にズレていたりします。こういう症状は故障の前兆です。保守会社の技術員による調整で改善される場合も多くありますが、抜本的な解決には部品の交換を要するものもありますので、説明と提案を受けた方がいいかと思います。
【お話うかがいます】お客さまのご資産の価値を上げることを一緒に考えます。
ADEKAT Assistsではお客さまの建物に関する資産価値向上を提案させて頂いております。
「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。
阪神間(大阪府~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・建物修繕(リフォーム含む)などについてご不明点があれば、ぜひお気軽にご相談ください。

この記事へのコメントはありません。