改めて話します。エレベーター更新のタイミングは?
エレベーター5大メーカー(三菱、日立、東芝、フジテック、日本オーチス)および大小を問わない独立系保守会社を見回しても、統計的な目安は「設置後20年前後」で実務上は 20〜25年くらいで本格検討 がいちばん多いです。
よく出てくる耐用年数「17年で交換」の話は税務上の減価償却の考え方であり、必ずしも実際の設備更新時期と合致するものではありません。更新時期そのものは、安全性・部品供給・故障頻度・建物の使い方でエレベーター保守会社が判断し、お客さまにご提案されるものです。
【実際の目安は何年?】
メーカー系の公式情報では、主要装置の耐用年数はおおむね20年としており、そのため20年を超えたらリニューアルを勧めるという考え方が示されています。
さらに、建物全体の耐用年数を50年~60年と仮定した場合、その経済性まで考えると半期に当たる20〜25年が理想的とする説明もあります。
一方で、日本エレベーター協会が出している見解からは、20年以上経過したエレベーターでは、電子機器の劣化や部品の枯渇など、メンテナンスだけでは防げない問題が起こるとされています。つまり、現場感覚でも20年を超えると“保守中心”から“更新検討”へ切り替える時期です。
つまり。
・15年未満なら、通常はしっかり保守しながら使う時期です。
・15〜20年になると、故障履歴や部品供給状況を見ながら更新準備を始める時期です。
・20〜25年は、更新を本格的に検討する標準的なゾーンです。
・25年超になると、使えていても制御盤や電子部品の劣化、供給停止、停止リスクが目立ちやすくなるので、先延ばしのリスクが高くなります。
【年数だけでは決めてはいけません】
同じ20年でも、更新を急いだ方がよい設備と、まだ計画保全でいける設備があります。
制御盤の不具合が増えている、同じ故障を繰り返す、メーカーの部品供給終了が近い、エレベーターが1台しかなくて故障などで止まると生活や営業活動への影響が大きいなどの条件があるなら、年数がやや浅くても更新を前倒しした方がいいです。逆に、使用頻度が低く、状態も良く、部品供給も安定していれば、計画的に少し後ろへずらす判断もあります。
【まとめ】
「壊れてから更新」では遅いです。
本当にいいタイミングは、まだ大事故も長期停止も起きていないけれど、故障の兆候や部品リスクが見えてきた時期です。その意味で、実務上は20年で点検結果をもとに更新計画を立て、20〜25年で実施判断という考え方がいちばん現実的です。
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