「なぜか、このエレベーターとは相性がいい。」ベテラン技術者が語る不思議な話
「なぜか、このエレベーターとは相性がいい。」
「機械に相性なんてあるの?」そう思われるかもしれません。しかし、エレベーターメンテナンスの現場では、長年この仕事をしている技術者ほど、こんな言葉を口にします。
「このエレベーターは、自分が担当すると調子がいいんだよ。」
反対に、
「なぜか、私が担当するとトラブルが続く。」
そんな不思議な話もあります。もちろん、エレベーターは人を選んで動くわけではありません。でも、長く現場にいる技術者ほど、この「相性」のようなものを感じているのです。
【エレベーターにも「性格」がある】
同じメーカー、同じ型式、同じ時期に設置されたエレベーターでも、まったく同じ状態のものはありません。利用人数、運転回数、建物の湿気、温度、海沿いか内陸か、管理状況。これらの条件が少しずつ違うだけで、劣化の仕方も変わります。
そのため、現場ではよく
「この子はドアが少し繊細やねん。」
「この機械はブレーキの音が少し大きいけど、それが普段どおり。」
などと、まるで人間のように話すことがあります。
もちろん冗談半分ですが、そのくらい一台一台に個性があるという意味です。
【担当者が変わると故障が増える?】
これも実際にある話です。
何年も同じ技術者が担当していたエレベーター。
「担当が変わったら急に故障が増えた。」
「前の担当者のほうが良かった。」そう言われることがあります。
しかし、それは技術力の差だけとは限りません。前任者は、そのエレベーターの小さな癖を知っていたのです。
「この音は異常ではない。」
「この振動が少し大きくなったら調整する。」
「雨の日だけドアの動きが変わる。」
マニュアルには書かれていない情報を、長年の経験で蓄積していました。だから故障する前に対応できていたのです。
【点検は「見る」だけではない】
ベテラン技術者は、音を聞きます。振動を感じます。匂いも気にします。ドアが閉まる速度、モーターの回転音、ブレーキが開放されるタイミングなどを五感で確認しています。
「今日は少し違う。」
その違和感を積み重ねることで、大きな故障を未然に防いでいるのです。
【相性の正体】
私は、「相性」という言葉の正体は、愛着だと思っています。毎月同じ設備を見る、少しずつ変化を知る、異常に気付けば原因を考える、故障の連絡があれば24時間365日駆け付ける。そうやって何年も付き合っていると、そのエレベーターのことを誰よりも理解できるようになります。
理解が深くなるほど、小さな変化にも気付きやすくなります。これが「相性がいい」と感じる理由ではないでしょうか。
【AIにも置き換えられない仕事】
近年はエレベーター保守業界でもAIや遠隔監視が進歩しています。センサーで異常を検知し、データで劣化を分析する技術も進んでいます。それでも現場では、「今日は何となく音が違う。」「この振動、センサーで感知しないけど気になる。」
そんな人間の感覚が、故障を防ぐことがあります。もちろん、勘だけで判断するわけではありません。経験に裏付けられた感覚だからこそ、価値があるのです。
【良いメンテナンスとは】
良いメンテナンスとは、点検項目をすべてチェックすることだけではありません。そのエレベーターの個性を理解し、利用状況を知り、少しの変化を見逃さないことです。
だから私たちは、「技術者とエレベーターには相性がある」という話を、完全な迷信だとは思っていません。エレベーターを単なる設備としてではなく、『長く付き合うパートナー』として見ているため、相性ではなく「積み重ねた信頼関係」なのです。
人と人に信頼関係が生まれるように、人と機械の間にも、長い時間をかけて育まれる理解があります。その理解こそが、安全を支える見えない技術なのだと、私は考えています。
【お話うかがいます】
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「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。
阪神間(大阪市~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・外壁塗装、屋上防水などの建物修繕(一般家庭のリフォーム相談も大歓迎)、2026年法律改訂の行政への特定建築物検査報告などの建物全般に関するお手伝いをしております。
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