フルメンテ契約なのに、なぜリニューアル?
「フルメンテ契約なのに、なぜリニューアル?」
その疑問に専門家目線でお応えいたします。
「フルメンテナンス契約だから安心だと思っていたのに、突然『部品供給が終了するのでエレベーターを更新してください』と言われました。フルメンテ契約って意味がなかったのでしょうか?」
このような相談を受けることがあります。
結論から申し上げると、フルメンテナンス契約は決して間違いではありません。しかし、建物所有者の中の多くの方が「フルメンテナンス契約」と「永久に使い続けられる契約」を同じものだと考えてしまうことがあります。
ここに大きな誤解があります。
フルメンテナンス契約とは、契約内容に基づき、故障した部品の修理や交換費用を保守会社が負担する契約です。つまり、「修理費の心配を減らす契約」であって、「部品を永久に供給する契約」「新品の状態を維持する契約」ではありません。
例えば、自動車やパソコン、家電製品などを思い浮かべてみてください。
メーカーは一定期間、交換部品を供給しますが、製造終了から何十年も経つ車では新品部品が手に入らなくなることがあります。
「部品が手に入らないので、修理するより新品を買った方が安くつきますよ」と言われた経験がある方も少なくないでしょう。
エレベーターも同じです。
メーカーは長期間にわたり部品を供給しますが、電子部品や制御機器には寿命があり、半導体や専用部品が製造終了となれば、新品を用意することができなくなります。すると、保守会社も「交換したくても交換できない」という状況になります。
これが「部品供給停止」です。
ここで重要なのは、「部品供給停止」と「すぐ危険」という意味は必ずしも同じではないということです。供給停止になっても、正常に動いているエレベーターは数多くあります。一方で、故障した部品が入手できなければ、復旧まで長期間かかったり、最悪の場合は運転を継続できなくなったりするリスクが高まります。つまり問題は、「今すぐ動かない」ことではなく、「次に故障したとき」の備えなのです。
ここで営業担当としてお伝えしたいのは、「リニューアルしかありません」という説明だけで終わらせないことです。
・本当に全面更新が必要なのか。
・部分更新という選択肢はないのか。
・中古部品や代替部品の活用は可能なのか。
・あと何年程度の運用を想定できるのか。
営業担当者としては、こうした情報を整理し、お客様が納得して判断できるように説明することが大切です。また、技術者としては、現状の設備状態を客観的に評価する必要があります。
・故障履歴はどうか。
・制御盤や巻上機の状態はどうか。
・安全装置は現在の基準に照らしてどう評価できるか。
これらを確認せず、「部品供給停止だから更新です」と結論づけるのは、少し説明が足りないと言えるでしょう。エレベーター保守会社として不可欠なのは、管理・メンテナンスをご用命頂いているエレベーターの保守部品の流通・入手可否をしっかりと把握し、流通が減ってくるようであれば都度の部品交換提案、リニューアルの提案を早い時点でお客さまにすべきです。
【お話うかがいます】
お客さまの『ご資産の価値を上げること』を一緒に考えます。
ADEKAT Assistsではお客さまの建物に関する資産価値向上を提案させて頂いております。
「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。
阪神間(大阪市~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・外壁塗装、屋上防水などの建物修繕(一般家庭のリフォーム相談も大歓迎)、2026年法律改訂の行政への特定建築物検査報告などの建物全般に関するお手伝いをしております。
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