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「伝える」と「伝わる」の大きな差

「伝える」と「伝わる」の大きな差をちゃんと認識する

この間、複数日のシリーズイベントとして開講された経営者の塾に参加しておりました。
その中で最も大きな自分の中での学び、「口コミ」と「伝えると伝わるの壁」について自分の中の整理のために書いてみようと思います。

「せっかく良いサービスを提供しているのに、紹介からの新規客がなかなか増えない」
「友人や知人は『応援するよ!』と言ってくれているのに、実際のビジネスに繋がっていない」
このような悩みを抱えているビジネスパーソンや個人事業主、経営者は少なくありません。

口コミや紹介は、コストをかけずに信頼性の高い顧客を獲得できる最強のマーケティング手法の一つです。しかし、多くの人が「友人・知人に自分がしてほしい『口コミ』は、自分が思っている以上に相手に伝わっていない」という残酷な現実に気づいていません。

原因は、発信者側の「伝えた(自己満足)」と、受け手側の「伝わる(他人目線)」の間にある強烈で決定的な認識の齟齬にあります。

なぜ自分の口コミは身内にすら伝わらないのか、そして「伝えた」を「伝わる」に変えるためにはどうすればいいのかを、他人目線の視点に比重を置いて徹底的に解剖してみたいと思います。

1.悲しい現実:「言った」は「伝わった」ではない
まず、私たちが猛省しなければならない大前提があります。
それは、「自分が10回熱弁したことは、相手には1回、しかも薄味でしか記憶されていない」ということです。

あなたが自分のビジネスやサービスにかける情熱が100だとしたら、いくら仲の良い友人であっても、それを聞く側の関心度はせいぜい5か10程度です。なぜなら、友人には友人の人生があり、今日の仕事や明日の生活のことで頭がいっぱいだからです。

ここに最初の罠があります。
「こないだ飲み会の時に、俺のやってるサービスの強みを詳しく話したから、きっと誰か紹介してくれるだろう。みんな『紹介するよ』って言ってくれたもんな」
これは完全なる発信者側の自己満足(=伝えた)です。

相手はあなたの話を笑顔で聞いて応援してくれているかもしれませんが、それは「あなたという人間」を応援しているのであって、「あなたのビジネスの仕組み」を正確に理解し、記憶したわけではありません。相手の脳内では「なんかあいつ、最近新しいこと始めて頑張ってるらしいよ」という極めて抽象的な情報に変換されて終了しているケースがほとんどなのです。

2.なぜ齟齬が生まれるのか?「他人目線」を欠いた3つの原因
では、なぜ「伝えた」と「伝わる」の間にこれほど大きなギャップが生まれてしまうのでしょうか。その理由は、口コミを期待する側の「他人目線(顧客目線)」の欠如にあります。

原因1:ターゲットが抽象的すぎる
多くの人が、友人や知人に「誰かいい人がいたら紹介して!」「何かあったら連絡して」と言ってしまいます。実は、この「誰かいい人」という言葉が、口コミのハードルを最大級に上げています。
人間の脳は、抽象的な指示を出されるとフリーズするようにできています。「誰か」「何か」と言われても、自分の連絡先リストから誰をピックアップすればいいのか見当もつきません。結果として「思い当たったら連絡するね」と言ったきり、5秒後には忘れ去られます。

原因2:専門用語や「業界の当たり前」で語っている
自分にとっては毎日使っている当たり前の言葉でも、他業界の友人からすれば「呪文」のように聞こえていることがあります。
例えば、あなたが「Webコンサルをやっていて、リフォーム会社のCVRを改善できるんだ」と友人に伝えたとします。友人はその場では分かったような顔をしますが、他人に紹介する時に「あいつWebの何とかで、シーブイなんとかがどうのこうので……」とはほぼ間違いなく言うことはありません。人間は往々にして「自分が他人にうまく説明できないこと」はリスクを恐れて他人に話さない生き物だからです。
以前に「俺、SIやっててさ」と友人がいたので、わたしが勇気を出して「エスアイって何?」って聞いてみたところ、「システムインティグレーターやんか」と応えられたことがあります。
モヤモヤが一層増したことは言うまでもありません。

原因3:紹介する側の「メリット」と「心理的負担」を計算していない
友人が誰かにあなたのサービスを紹介するとき、その友人には「自分の信用を担保に差し出す」というリスクが発生します。もし紹介した先でトラブルが起きれば、友人の面目は丸潰れです。
それなのに、紹介を求める側は「うちのサービスは本当に良いものだから、教えてあげるだけで相手も喜ぶはず」という自己中心的な論理で考えてしまいがちです。紹介する側が「これなら安心してドヤ顔で人に教えられる!」と思えるような大義名分(つまり、他人目線の利益)を、あなたが用意できていないことが原因です。

3.「伝えた」を「伝わる」に変える、100%他人目線の口コミ設計図
この認識の齟齬を解消し、友人・知人が「思わず誰かに話したくなる」状態を作るためには、あなたの脳内にある情報を、徹底的に「他人がコピペして喋れるレベル」にまで翻訳して渡してあげる必要があります。

具体的には、以下の3つのステップで口コミを再設計します。

ステップ1:「誰に」を限界まで具体化する
「誰か紹介して」ではなく、友人の頭の中に特定の個人の顔がパッと浮かぶレベルまでターゲットを絞り込んで伝えます。

ダメな例:「誰か家をリフォームしたい人がいたら紹介して」
良い例:「最近、子供が小学校に上がって『今のマンションだと手狭になってきたな、引っ越すかリフォームするか迷うわ』ってボソッと言ってた、30代後半くらいの同僚やママ友っていない?」

ここまで条件を絞り込まれて初めて、友人の脳内フォルダが検索を開始し、「あ、そういえば先週、隣の席の先輩がまさにそんなこと言ってたな……」と繋がるのです。

ステップ2:中学生でも他人に説明できる「一言の武器」を渡す
友人が、別の誰かにあなたのことを紹介するシーンを想像してください。その時に友人が使う「セリフ」を、あなたが先回りのカンペとして用意しておくのです。

伝わらないセリフ:「私の友達、最新の断熱技術を駆使した窓リノベの補助金申請に強くて、省エネ効果の高い施工が得意なんだよね」
伝わるセリフ:「私の友達、『リビングの窓を1箇所変えるだけで、国の補助金を使って電気代を劇的に安くしてくれる』窓のプロなんだけど、一回話聞いてみる?」

専門用語を一切排除し、「何をすれば、どうなるのか(ベネフィット)」だけを15文字〜30文字程度で要約します。この短くキャッチーなフレーズこそが、友人が他人に横流しできる「口コミの武器」になります。

【エレベーターピッチ】という言葉があります。「ピッチ」とは「提案、申し出」を意味するもので、文字通り「エレベーターで移動する10秒足らずの間にする提案事項」つまり「手短かに表現するキラーワード」を用意することですね。

ステップ3:紹介することの「言い訳(大義名分)」を用意する
友人が「売り込み」だと思われずに、自然にあなたの話題を出せるようなキッカケを用意してあげるべきです。

「今度、うちの会社で『絶対に損をしない補助金活用ミニ冊子(PDF)』を無料で作ったんだよね。もし周りで困っている人がいたら、このLINEのリンクを送ってあげるだけでタダで見られるから、教えてあげて」

このように、友人が「親切心」や「耳寄りな情報のシェア」としてドヤ顔で渡せる素材(ミニ冊子、無料診断、限定クーポンなど)をセットで渡すことで、紹介する側の心理的ハードルは一気に下がります。

結論:「伝わっていない」を前提に、優しさを設計する。
ビジネスにおける口コミが起きないのは、友人・知人に「やる気がない」からではありません。言う側の伝え方が、「相手が他人に話すための親切設計になっていない」からです。

「自分の言葉は、相手の脳内で10分の1に薄まっている」
「人間は、自分が100%理解していないことは他人に話さない」

この冷徹な現実をまずは自覚しましょう。
自己満足の「伝えた」を捨て、相手がそのままコピペして誰かに話せるレベルまで、言葉と仕組みを優しくパッケージングすること。その「他人目線の圧倒的な準備」こそが、自分自身のビジネスを勝手に広げてくれる真の口コミを生み出すと思っています。
今回学んだ非常に大きなことのひとつでした。

【お話うかがいます】
お客さまの『ご資産の価値を上げること』を一緒に考えます。

ADEKAT Assistsではお客さまの建物に関する資産価値向上を提案させて頂いております。
「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。

阪神間(大阪市~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・外壁塗装、屋上防水などの建物修繕(一般家庭のリフォーム相談も大歓迎)、2026年法律改訂の行政への特定建築物検査報告などの建物全般に関するお手伝いをしております。
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