エレベーターメンテナンスの基本は「清掃」である。
エレベーターメンテナンスの基本は「清掃」である。
なぜベテラン技術員ほど掃除を大切にするのか
「エレベーターの点検では、どんな機械の状態などをチェックしているのですか?」マンションやビルの所有者さまからこのような質問をいただくことがあります。
もちろん、ブレーキの状態やワイヤーロープの摩耗、制御盤の動作確認、油の状態、センサー類の確認など、専門的な点検項目は数多くあります。
しかし、長年エレベーター保守に携わってきた技術者ほど、こう答えることが少なくありません。
「まずは掃除です。」
一見すると意外に思われるかもしれません。しかし、エレベーターメンテナンスの基本は、実は清掃にあります。
入社したての新人にも、まず教えることは清掃。エレベーター機器や現場に慣れてくるまでは「まずは掃除だけしておけばいい」と言っても過言ではないほどです。
【汚れは故障の原因になる】
エレベーターは毎日、多くの人が利用する設備です。
ドアは一日に何百回、建物によっては何千回も開閉を繰り返します。そのたびに、砂ぼこり、髪の毛や動物の毛、繊維くず、小石や木くずなど小さなゴミなどが少しずつレールへ入り込んでいきます。
これらは単なる「汚れ」ではありません。
例えば、ドアレールにゴミが蓄積すると、ドアローラーの動きが悪くなり、開閉時の負荷が大きくなります。その負荷はモーターへ伝わり、やがてベルトや制御装置にも影響を与えます。ドアが正常に開閉しない故障に繋がっていきます。
最初は「少し音がする」程度だったものが、放置することでドア故障や停止事故へ発展することもあります。
つまり、小さなゴミが大きな故障の引き金になるのです。
【清掃は「点検」の第一歩】
優れた技術者ほど、点検前に機械室やかご上、ピットの清掃を行います。理由は単純です。汚れていては、本当の異常が見えないからです。例えば、巻上機に油汚れが付着していると、新しい油漏れなのか、以前から付いていた汚れなのか判断が難しくなります。
制御盤にほこりが積もっていれば、部品の変色や焦げ跡などの異常を見逃す可能性もあります。ピットにゴミが散乱していれば、部品の脱落や水漏れを発見しにくくなります。
清掃をすることで設備本来の姿が見え、初めて正確な点検ができるのです。
【清掃は、技術員とエレベーターとの「対話」】
エレベーター技術員は、掃除をしながら設備を観察しています。雑巾で機械を拭き、レールを清掃し、ドア周辺のゴミを取り除く。その一つひとつの作業の中で、
「前回までなかった傷がある。」
「いつもより振動が大きい。」
「油の付き方が変わっている。」
そんな小さな変化に気付いています。これは、チェックシートだけでは分かりません。毎回同じエレベーターに触れているからこそ分かる、「設備との対話」です。
経験豊富な技術者ほど清掃を大切にする理由はそこです。
【清掃は利用者方々への安心感にもつながる】
清掃の効果は機械だけではありません。かご内のステンレスやアルミ部分が美しく磨かれ、操作盤に手垢がなく、ドア溝にゴミがないエレベーターは、それだけで「きちんと管理されている」という印象を与えます。
逆に、操作盤が汚れ、ドアレールにほこりが溜まり、かご内がくすんでいるエレベーターは、利用者に不安を与えます。
「何か薄汚い」とか「どこかからか臭い匂いがする」というエレベーターはどこかモヤモヤとした気分になります。「この建物は管理が行き届いているだろうか。」という印象を持ち、そんな印象は設備の信頼性にも影響します。
エレベーターは建物の顔とも言われます。
美しく保たれたエレベーターは、建物全体の資産価値を高めることにもつながります。
【「掃除しかしていない」は大きな誤解】
以前、「点検に来ても掃除ばかりしている」という声を耳にしたことがあります。しかし、それは大きな誤解です。エレベーターメンテナンス技術者にとって清掃は点検とは別の作業ではありません。清掃そのものも点検のひとつなのです。
レールを掃除しながら摩耗を見る。
制御盤を清掃しながら配線の状態を見る。
ピットを掃除しながら漏水や異物の有無を確認する。
これらはすべて、故障を未然に防ぐための重要な保守作業です。
【お話うかがいます】
お客さまの『ご資産の価値を上げること』を一緒に考えます。
ADEKAT Assistsではお客さまの建物に関する資産価値向上を提案させて頂いております。
「どんなことをしたらいいのか?」「どこから手を付けたらいいのか」などお客さまの中の【モヤモヤ】をどうぞわたくしの方へお聞かせください。
阪神間(大阪市~尼崎市、西宮市、伊丹市、宝塚市、芦屋市、神戸市など)を中心として、エレベーターのリニューアル、メンテナンス・外壁塗装、屋上防水などの建物修繕(一般家庭のリフォーム相談も大歓迎)、2026年法律改訂の行政への特定建築物検査報告などの建物全般に関するお手伝いをしております。
ご不明点があれば、ぜひお気軽に【お問合せフォーム】よりご相談ください。
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